最近のペット用介護用品の進化ぶりに度肝を抜く。「はあ、こういうものなんですか」としばし見とれる。しっぽの穴さえなければ赤ちゃん用と変わりない。 りきゅうは中型犬なのでLサイズを頼んでみたが、すっかりやせてしまったので胴回りに余裕がある。ただ、今すぐおむつが必要かといえばそうでもない。ご老人だと、おむつをつけた場合尊厳がはなはだしく傷つく人もいて、一気に気力を失うとも聞くが、まさか動物はそんなことないだろう、いやいや、りきゅうのように人間化していれば多少そうしたこともあるかもしれない・・などと気持が揺れ動く。
その後、自由が丘でりきゅうが仲良くしてもらっていた故ぽーちゃん、故モカちゃんのママたちといっしょにランチをとった。二頭ともすでに亡くなっているのだが、みなさんまだ手元にいるような話しぶり。お骨がそばにある限りいっしょなのね。リックのお骨もまだ家に置いてあって、毎日話しかけているとか。
ペットロスを乗り越えたみなさんの話しがとても参考になる。でも、どうしても半年ほどは虚脱感に陥ったとか、一ヶ月は涙が止まらなかったとか、「やばい!私もそうなる!」というようなことばかり。妹たちも次の犬を飼うまでに2年半ぐらいかかっていたっけ。しかし、私はりきゅうを失ったらすぐに次のコを捜すつもりだ。それはりきゅうに対して失礼でもなんでもない。彼に注いできた愛が悲嘆で痛まぬうちに次の気の毒なコへ注ぐのである。被災地から引き取っても良いし、また保健所からもらってきてもいい。そんなふうに考えている心中がわかるのか、りきゅうは「こっちは18歳を目指しているのにさ、まだ早いよ」と言う顔で私を見る。