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NY取材の間、行きつけの獣医科病院に入院していたりきゅうが、無事退院してきました。
昨今のペットの介護医療はたいしたもので、床ずれも80%くらい治り、9月10日に比べればV字回復です。とはいえ、前脚後ろ脚ともに弱っていて、まともに歩けません。ふらふらと家の中を徘徊し、すぐにぺたんと尻餅をつきます。夜中にひっくりかえって元に戻れなくなり、必死で私を呼びます。
退院したとはいえ、確実に終末期に入ったことが動作のひとつひとつに現れ、現実を直視せずにはいられません。 |
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体重が激減・・・ついに10キロを切りました。おしっこのたびに庭へ出すので抱きかかえるのですが、石川啄木の歌どおり。「軽きに泣きて三歩歩まず」です。ついこの間までよっこいしょと抱き上げていたのに、ふわっと抱けてしまいます。そのたびに元気な頃の姿を思い出したまりません。 |
2 |
喜怒哀楽の表情が乏しい・・・りきゅうといえば、「くりくりお目々の表情たっぷり」、がチャーミングポイントだったのに、いまや諦観なのか、何に対しても無関心な表情です。以前は、長い取材から戻れば、体をくねらせ、耳を寝かせて甘え声をたてながらしっぽをふってきたのにそれもなし。宅急便が来ても植木やさんが来ても吠えようともしません。体位を変えるときも、もはやほとんど抵抗しなくなりました。遠くを見つめたままです。りきゅうはすでに、あっちの世界をかぎ取っているのかしら・・・と思うほどです。 |
3 |
声をたてない・・・吠えない、鳴かない、うならない。きっと腹の中で泣いているんだろうな、と独り合点しています。 |
4 |
目の力が増した・・・その分、目力が増したように思います。必死で訴えています。 |
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りきゅうの目をのぞき込むと、文章がその瞳にはりついているよう。10月に入り仕事をセーブして介護しているので、よけい犬の気持がわかってきたように思います。
残された時間はあとどれくらいなのかわかりませんが、ともあれりきゅうにとって平穏な日々になるよう心がけています。ストレスをなくし、心地よい環境を作ってあげないと・・・。
来週は、一番仲良しだったリックちゃんのママがお見舞いに来てくれます。きっとリックの匂いをかぎつけて喜ぶだろうなあ。 |
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