平野久美子 TOP TOPICS JORNEY TAIWAN DOG BOOKS TEA
第四回 親友「りっく」逝く
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  りきゅうの長年の親友だった「りっく」がこの5月に亡くなりました。16歳と7ヶ月でした。りっくとりきゅうは生まれた年と誕生月が同じ、しかも捨て犬という境遇も里親として譲渡してもらった団体も偶然に同じという、ほんとによく似た二匹でした。そう、表情も体型も似ていました。同じ雑種同士ですものね!

 訃報を滞在先の台北で知った私は涙が止まらなくなってしまい、涙と鼻水でくしゃくしゃのまま打ち合わせに出かけたら、心優しい台湾のみなさんから心配させてしまいました。母親が亡くなったかと思ったようです。それにしてもペットが亡くなるとなぜんこんなに涙がでるんでしょう????

りっくに初めて会ったのは、1994年の12月。なんて可愛いコだろうと釘付けになったことを憶えています。淡いベージュのふわふわの子犬でした。飼い主のご一家ともお知り合いになり、これがまた偶然にも子供同士が同じ学校とわかって・・・こういう偶然って重なるものですね。
りっくのおうちは、公園のすぐわきで、裏手に階段がついていました。

りきゅうは、その前を通るとき、いつも階段の上を見上げます。するとりっくが、裏口から決まって出てくるのです。階段をとんとんと上ってほんの二十秒ほど鼻をつけあって、もうそれで気が済むのか、階段を下りてくるのがいつものことでした。お散歩で出会うと、兄弟のように並んで歩いたものです。りっくとは信頼関係があるのか、いつも穏やかな表情になって仲良くしていました。

一昨年にそのりっくちゃん一家が四国にお引っ越しとなり、りきゅうも寂しくなりましたが、いつか会いに行こうね、東京から四国へ移りどんな暮らしをしているんだろう?と、りきゅうと話していたのです。その計画も実現しないうちにりっくはいなくなってしまいました。今頃先に旅立ったモカちゃんやポルシェちゃんと天国で走り回っていることでしょう。自由な魂のままに・・・。
最近方向感覚が怪しくなった。
カーテンに入ってなかなか出てこない
以下のメールは、りっくのママからいただいたものです。

「私のお宝りっくは1994年12月に2か月で我が家にやってきたのでもう少しで17才になるところでした。今の利休ちゃんのように 足腰が弱りつるつる滑るので部屋中 カーペットを敷き 寝る時は低反発のクッションに寝かせ(気持ちがよかったのでしょうりっくのお気に入りの場所でした)…と超過保護に暮らしておりました。

そういえば りっくも一年ほど前から散歩にいってもウンチもオシッコもせず マンションに戻ってきてからベランダでしていました。

平野さんからの前回のメールをりっくのお骨の前で読んでやりました。桜の季節に遊歩道で写真を撮ってくださったことや 仲良く並んで散歩をしていたことなど思いだします」。

りっくちゃんに合掌・・・・・・